木道ースリップに注意⚠️

登山

木道はわたしにとって“森のエスカレーター”。特に、急登や長い凸凹でこぼこ道をようやく登りきってそこに木道が敷いてあると、思わず“わーい♪”と叫んでしまうほどありがたい。木道は植栽の保護にもなる。唯一の難点は濡れているとスリップしやすいことだ。

雲ノ平の木道でスリップ・転倒

早朝、雲ノ平山荘から雲ノ平キャンプ場に向かう途中の下りの木道で、まず主人が、その直後にほぼ同じ場所でわたしが滑って尻もちをついた。主人はとっさに手をついたので衝撃を和らげることができたが、わたしは衝撃をもろ背中に受け、1分ほど息をするのも苦しくて、「大丈夫か」と尋ねる主人に答えることができなかった。背中のけんこうこつの間に鋭い痛みを感じたが、しばらく休んだらザックを背負えるまでに回復した。

この日は晴れ。前日も前々日も雨が降らず天気に恵まれたこともあり、まさか滑るとは思わなかった。木道が朝露に濡れていたのだろう。スリップしたばかりの主人に注意を喚起され、慎重に、慎重に下った。それでもスリップした。時間は日の出直後の5時半ごろ。薬師岳のモルゲンロートを見てすぐだった。30分後にはがだいぶ昇って木道も完全に乾き、滑る心配はもうなかった。

二日後の9月1日に太郎平小屋のスタッフから聞いた話だが、今シーズン、すでに4人の登山者が雲ノ平の木道でスリップ・転倒し、ヘリコプターで運ばれたそうだ。役所も対応に動き出して、いま二人の役人が調査に来ており、昨晩はわたしたちと同じく薬師沢小屋に泊まったとのこと。

背骨の圧迫骨折

最初は横になった状態から起き上がる時にけんこうこつの間に鋭い痛みが走ったが、4〜5日後からはそれが徐々に軽くなり、代わりに背中全体に鈍痛を感じるようになった。立ち上がる時が特につらかった。これは放っておかないほうが良いと知り、近所の整形外科に行き、骨に異常がないかどうかを診てもらった。
レントゲン撮影の結果、ごくごく軽い背骨の圧迫骨折であることが分かった。この程度であれば自然治癒するとのことで、ひとまず安心。骨が固まるまでのひと月ほどの間は重い物を持ったりせず、背中に負担をかけないようにする。

ちなみに、同じ圧迫骨折でも、背骨がつぶれたように骨折してしまっている場合は、放っておくと背中が丸くなってしまい(いわゆる、猫背)、日常生活にも影響を及ぼすそうだ。ただの尻もちと軽く見ず、念のために整形外科で診てもらうことをお勧めしたい。

滑らないための対策

大事には至らなかったものの木道を歩くのがこわくなってしまった。だからと言って、木道を避けて通るわけにもいかないので、木道で滑らないために何ができるかを調べてみた。

滑らない歩き方をする

一番大事なのは、滑らない歩き方をすることだそうだ。YAMA HACKの「〜滑らない歩きかた編~マンガ『クマ先輩とオレ』によれば、滑らない歩き方とはこうだ。

  • 体を常に鉛直に保つ。前のめりや腰がひけている姿勢は体重が斜めにかかるので滑りやすい
  • 歩幅を狭くする。小股で歩けば姿勢も崩れにくく滑りにくい歩き方を維持できる
  • 地面に対して足裏全体で着地する。足裏全体で体重を支えられて滑りにくい。つま先・かかとを先に着地すると体重を支える面積が小さいので滑りやすい

なるほど、わたしは主人に「ここ、滑るよ」と注意喚起されてカニ歩きした。これがいけなかったのか?いずれにせよ、また滑りたくなければ上記の歩き方を練習してマスターするしかない。

~滑らない歩きかた編~マンガ『クマ先輩とオレ』

YAMA HACKのHPより

底が硬い登山靴ではなく底が柔らかい靴をはく

どこまでも続く尾瀬の湿原帯の木道。尾瀬のぼっさんはどんな靴を履いているのだろう。彼らのYouTube動画「尾瀬歩荷さん達のシューズ紹介!」によれば、木道がメインなら、底が柔らかいランニングシューズが一番いいんだそうだ。底が硬い登山靴は木道で滑りやすいからだ。

尾瀬歩荷さん達のシューズ紹介!

「Japanese Porter -尾瀬 歩荷-」より

ただ、木道がところどころしか敷いていない登山道では、登山靴と運動靴をいちいち履き替えるのは大変。それなら登山靴に荒縄を巻くのもありかも。荒縄なら木道に傷がつく心配もなさそうだ。まだ試していないので何とも言えないが、その機会があったら追って報告したいと思う。

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